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◆村岡総本舗だより(パソコンEメール版)◆
令和7年 6月号 No.285
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第17回小城蛍の里茶会が開催されました!!
―――月刊文芸春秋に村岡総本舗登場―――
水無月6月ようかんのふるさと小城は蛍の乱舞の季節を迎えます。
5月25日第17回小城蛍の里茶会が開催されました。
令和元年第16回の小城蛍の里茶会は、同年の全国高等学校総合文化祭茶道部門が小城高校を
主管として開催されたことから、平成15年の15回から16年ぶりに小城の地で催おされまし
た。
この年は元々櫻岡公園であった小城公園の有楽流茶筅塚が偶然ながら建立百年目にあたり、大
いに意義のある茶会となりました。総合文化祭茶道部門は小城市まちなか市民交流プラザゆめぷ
らっと小城を中心に開催され、ゆめぷらっと小城で行なわれた高校生の茶菓子づくりには秋篠宮
殿下、同妃殿下が来席され観覧されました。
小城蛍の里茶会は小城の歴史と伝統を後世に残すべく平成元年より開催されました。
第1回は小城公園内の初代二代小城藩主を祀る岡山神社にて裏千家千宗室家元名代金澤業躰先生
による献茶式が行なわれました。小城藩初代鍋島元茂は藩士村崎卜斎を京都四条の織田有楽斎の
弟子に派遣し、藩の茶道として有楽流が代々伝えられました。明治の廃藩置県により八代目村崎
卜斎をもって有楽流は城島徳斎に受けつがれました。その後小城に設立された佐賀県初の国立銀
行九十七銀行の頭取を務めた西正豊(箕楽斎)は大正九(一九二〇)年 櫻岡公園上に茶筅塚を
建立し有楽流茶道の振興をはかりました。
茶道裏千家淡交会佐賀支部は京都の淡交会が戦前発会したことにともない九州三番目の支部と
して昭和18年に設立されました。これに先立つ明治17年佐賀市の浄土真宗の名刹称念寺に
京都より帰られた蜂須賀宗純住職が裏千家茶道を伝え佐賀における裏千家茶道が始まったとされ
ています。昭和57年淡交会九州地区大会の佐賀開催の盛況により、称念寺に淡交会佐賀支部
の基(もとい)となる茶筅塚建立が発起され、茶筅塚の検討が行なわれました。偶然京都裏千家
今日庵茶道文庫の資料収集の担当となった筆者は、全国各地における茶筅塚の数が意外と少ない
こと、小城公園の茶筅塚のような姿形の茶筅塚はほとんど見当らないことに驚きました。近年
石造り肥前鳥居に注目が集まり、肥前とりわけ小城を中心とした石の文化が後の陶磁器にも連な
るとされる伝統文化であると、その奥深さに多くの人々の関心が寄せられています。この肥前
鳥居をはじめとした石造物の傑作として小城公園の茶筅塚はその後注目されるところとなりま
した。
昭和62年10月茶筅塚の案内版が唐津石に有田焼のプレートが組み込まれ設置されました、
茶筅塚の由来が和文英文によって紹介され、谷口丑雄小城商工会議所会頭、中尾清一郎佐賀新聞
社社長臨席の元に除幕式が行なわれました。
そしてこの後まもなく小城公園の岡の中心である、佐賀県南部で最も古いとされる古墳は茶筅
塚古墳と命名され、今日に至っています。
本年は小城公園の前身である桜岡公園が政府認定の公園パブリックパークとなって150年の記
念すべき年に当ります。
延宝3(1675)年小城藩初代鍋島元茂二代鍋島直能によって櫻の木が植樹された櫻岡をめでる
歌が京都の後西院から贈られました。「さく花にまじる岡べの松の葉はいつとなきしも色を添え
つつ」。この歌を櫻岡の岡の上に明治の三筆中林梧竹の揮毫により石碑とすることが公園認定の
条件となったとされています。歌の贈呈から200年の明治8(1875)年石碑は完成し、佐賀県初
の認定公園櫻岡公園が誕生し、その後小城公園となり今日に至っています。
小城公園には数多くのモニュメントがあり、その中には茶道をはじめ百芸に秀でたとされる初
代藩主鍋島元茂を讃えた明治21年創建の岡山神社一の鳥居があります。
漢詩形式の碑文の作者は先祖が中世小城郡三日月村久米に住んだ久米邦武、そして揮毫は中林
梧竹でありました。明治維新の岩倉使節団の記録で、明治の大百科事典といわれる「特命全権大
使米欧回覧実記」の監修者であり、福澤諭吉と並び明治の外来語を日本語とした功労者とされる
久米邦武の功績は近年評価が高まっており、この岡山神社一の鳥居は小城公園のモニュメントに
おいても最高級の文化財として評価されております。
佐賀県の茶の聖地は鎌倉時代中国より茶を持ち帰った栄西(ようさい)禅師ゆかりのみやき町
東脊振の茶畑、煎茶を広め江戸を代表する絵師 伊藤若冲を育てたとされる売茶翁ゆかりの佐賀
蓮池の龍津寺(りゅうしんじ)、脊振の茶の木をもたらした吉村新兵衛植樹とされる嬉野市不動
山の大茶樹、そしてこの小城公園の茶筅塚とされています。
この茶の四大聖地は臨済宗の禅の思想から発生したとされる日本古来の茶道と様々に関わり、
この地の伝統、歴史を育くんできました。
禅から生れた普茶料理も小城藩主菩提寺祥光山星巌寺に伝えられ、今なお春秋の普茶料理の会
が開催されております。普茶料理の核心は、「うす味と水のおいしさ」であり、即ち世界遺産に
認定された日本料理「和食」の真髄といわれております。
この「もどきの食」を近世から近代に普及させたのが煉羊羹であり、二百五十年以上とされる
煉羊羹の伝統を今に伝えるのが小城の伝統製法羊羹です。令和二年「砂糖文化を伝えた長崎街道
〜シュガーロード〜」が日本遺産となり、小城羊羹はその構成文化財となり全国で最も伝統製法
を伝える羊羹として脈々とこの地に息づいております。
中世蒙古襲来以来の関東千葉氏との関わりをはじめとして、中世肥前の中心を担ったとされる
小城の歴史と伝統は、茶道においても名水百選の水の恵みをはじめとして様々に今に生き続けて
おり、この数多くの宝を未来につなげるべく小城蛍の里茶会が開催されてきました。
羊羹のふるさと小城の歴史と伝統を思いながら、煉羊羹をひと口味わっていただければ幸いに
存じます。
先月のトピックとして5月10日発売の月刊文芸春秋6月号には「目耳口」のグラビア頁に村
岡総本舗の本店、羊羹資料館とともに伝統製法の本煉羊羹とシベリアが紹介されました。
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- 花鳥図屏風和菓子詰合せ 三越・伊勢丹「九州国立博物館限定ギフト」のご案内
「花鳥図屏風」は大航海時代に日本の屏風絵にならい、マカオで描かれたビオンボ(屏風)。
東洋的な花鳥の中にイソップ物語など西洋のモチーフも描かれており、エキゾチックな味わい
が楽しめる作品です。
この「花鳥図屏風」の絵柄の缶の中に、夏らしい「水羊羹」「寒天涼菓・祇園川」と通年
で人気の「小型小城羊羹」を詰め合わせました。
「寒天涼菓・祇園川」は近年人気の食材を使用した「グリーンレモン」「ざくろ」、夏にぴった
りの「梅」といった「さっぱりとした味わい」が楽しめます。
水羊羹は寒天のほかに葛も入れ、「ほどよい煉り具合で、くちどけも良い」と好評です。
北海道産小豆を使用した「本煉」、「小倉」、白餡を桜色に染めた「紅煉」の三種が楽しめます。
「小型小城羊羹」は賞味期間が長く、携帯に便利と好評です。北海道産小豆、白いんげん豆を
使用した「本煉、小倉、抹茶、紅煉」の4種が楽しめます。
パッケージの桜柄は、弊店本店がございます小城町が300年以上前から桜の名所であること
に由来します。
ご注文はオンライン上の「三越・伊勢丹のお中元」で「村岡総本舗」を御検索されるか、
下記のサイトからお願い申し上げます。
涼菓や和菓子で楽しい夏をお過ごし頂けましたら幸いに存じます。
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★東京に弊店社員が参ります。
「行列のできる相談所」等、各種メディアでもご紹介頂き、まとめ買いのお客様も
増えている人気の「カシューナッツ羊羹」をはじめ、伝統製法の「小城羊羹・特製
切り羊羹」「とら焼宗歓」「丸ぼうろ」「シベリア」等を販売する予定です。
百貨店での催し物の良い点は、お客様と弊店社員が対話を行いながら商品を選べる点
にございます。
伝統製法の羊羹をはじめとする村岡総本舗の羊羹・和菓子をご覧頂き、ご購入頂けれ
ば幸いです。
・5月28日~6月 3日 日本橋高島屋「第22回大九州展」(TEL 03‐3211‐4111)
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- SNSのご紹介
インスタグラム、フェイスブック、X(旧ツイッター)では東京、大阪等のデパート
での「九州物産展」などの催し物のご紹介、十日小豆、季節の菓子のご紹介などを
行っております。
・インスタグラム https://www.instagram.com/?hl=ja
・フェイスブック https://www.facebook.com/muraokasouhonpo
・X(旧ツイッター)https://twitter.com/Muraokasohonpo
また、you tubeでは村岡総本舗羊羹資料館で放映している映像も日本語版、英語版で
ご覧いただけます。羊羹の歴史、伝統製法、現代製法の製造工程が学べます。
・日本語版 https://www.youtube.com/watch?v=5CS-Lb8Olyk&t=31s
・英語版 https://www.youtube.com/watch?v=IppsmKEE9vo&t=37s
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★直売店・百貨店等での販売のご案内
佐賀県内の直売店と、全国の百貨店等で弊店商品のお取り扱いがございますお取引様を
下記のサイトよりご紹介しております。ご活用いただければ幸いに存じます。
https://muraoka-sohonpo.co.jp/tempo
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- 求人募集
弊店では「カシューナッツ羊羹」「シベリア」「小城羊羹・特製切り羊羹」「とら焼宗歓」「和栗
の水羊羹」など人気の商品が多く、繁忙なため、パート・正社員を問わず、従業員を募集して
おります。積極的にご応募いただければ幸いです。
ご興味のある方は下記 採用情報をご覧ください。
https://muraoka-sohonpo.co.jp/recruit
従業員の雰囲気は、工場、店舗の「先輩社員インタビュー」が「YouTube」で下記アドレス
よりご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=3amXMz7DtEM
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◆村岡総本舗だより◆
提供・発行:(株)村岡総本舗 http://www.muraoka-sohonpo.co.jp
本店・羊羹資料館 佐賀県小城市小城町861
TEL 0952-72-2131(代)
営業本部 TEL 0952-37-3173(代) FAX 0952-37-3191
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