創業明治32年 (1899年) 小城羊羹初祖 村岡総本舗

村岡総本舗だより8月号107号

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◆村岡総本舗だより◆
2010年8月号 No.107
毎月一回発行の和菓子の情報誌です。一人でも多くの方に村岡総本舗の考えを
理解していただければ幸いです。
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 今年は長い梅雨のあと大暑の夏が続くとの予報が出されています。長く暑い夏
を乗り切るための活力源として古来米と小豆が重宝されてきました。
 村岡総本舗製「岩蔵」はこの伝統に則り、八月の棹物としてつくられ、夏の暑
さに対して、冷して楽しむ涼味として多くの方々に愛好されてきました。
 「岩蔵」の名は羊羹のふるさと小城において、最も古い寺社とされる天山神社
そして岩蔵寺のある岩蔵地区に由来しています。いわくら=岩座は、神の鎮座す
る所を意味し、古来の歴史を有する羊羹のふるさと小城においては昔からこの地
に神が存在するとされてきました。
 「岩蔵」には祇園川の本流が流れ夏の蛍には数多くの見物客が訪れ、その蛍の
盛大さは国内一ともいわれます。
 原料である米の粉は、道明寺粉と呼ばれ、道明寺糒(ほしい)をひいて粉とし
たものです。道明寺は聖徳太子の開いたとされる大阪府藤井寺市にある真言宗の
尼寺で、道明寺糒は供えられた饌飯の残りを乾燥貯蔵したことから携帯食保存食
として重用されました。和菓子の原料として様々に利用され、とりわけ粒小豆と
あわせ冷して食することで暑い中の涼味として貴重な存在となっています。
 「岩蔵」では伝統製法の清酒も製造されており、この冷酒も夏季においては、
天山の花崗岩質の名水によって格別の飲み心地を誘っています。
 小京都ともいわれる羊羹のふるさと小城の「岩蔵」は、坂本龍馬の時代に活躍
を始めた岩倉具視が一時住んだとされる京都の岩倉と同様に都市の北方に位置し、
昔と変わらぬ谷の文化を伝え続けています。
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目次
・特集「終戦記念日と羊羹」
・「肥前の菓子 シュガーロード長崎街道を行く」のご案内
・夏休み企画「自由研究で羊羹を知ろう。」のご案内
・「お客様の広場」
・今月の菓子
・最近取り上げていただいたテレビ、雑誌等
・直営店での催し物の御案内
・各地催し物の御案内
・「とらやき宗歓」アンケート7月の当選者発表
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★特集「終戦記念日と羊羹」

 8月15日は65回目の終戦記念日です。
 村岡総本舗には富国強兵、殖産興業という明治以来の国家目標の下に仕事を進
めていた時代がありました。
 とりわけ第一次世界大戦(1914-1918年)では、久留米陸軍18師団
及び連隊に近い久留米・国分町に工場を設置しその需要に対応することを試みま
した。大正11(1922)年には蒸気応用、電動機利用の羊羹製造の機械化に
よる大量生産をいち早くなし遂げ、昭和10(1935)年には現在のラミネー
ト紙を使用した流し込み羊羹の製造に着手しました。このラミネート紙の発明は
1930年米国ニューヨークに始まるものでしたが、その後東京新橋釜屋商店に
よる開発が進み、全国に流布しました。村岡総本舗は当時缶詰羊羹の製造を志し、
九州大学教授中村静農学博士に依頼しましたが、コスト高と重量増のため実現し
ませんでした。グリコのビスケット「ビスコ」は中村静博士が監修し、近年まで
包装にその名が記されていました。またラミネート紙は最初に羊羹に使用された、
いわゆる羊羹専用包装でありましたが、戦後しばらく後に、初期のカップラーメ
ンのツユを入れる個装に使用されたことがあります。変質変色しないラミネート
紙の威力は絶大なものがあったのです。
 これらのシステムが機能し、近代の羊羹の需要は高まり、軍用として重宝され
ました。兵舎の中で深夜こっそりと夜食をとるためには、音のする乾パンは敬遠
されました。羊羹は喉(のど)を通りやすく音もしないため重宝され、低い軍籍
の兵は大変に重宝したとの思い出を残しています。
 特攻機出撃を見送る時、小さな茶会が行なわれていました。その折も携帯食保
存食である羊羹を小分けして振るまわれたといわれます。
 戦争中の村岡総本舗の羊羹づくりの最後は「海の誉(ほまれ)」でありました。
昭和18年より昭和20年3月までの約2年間、佐世保の海軍工廠への毎月20
万本の納入でありました。当時は東京、虎屋黒川の「海の勲(いわおし)」と、
この「海の誉」が命名を許された海軍の羊羹であり、当時をふり返り、この思い
出を語る海軍軍人は今なお数多く存在しています。
 村岡総本舗では戦局の進展にあわせ、防火構造、防湿構造の砂糖蔵を昭和16
年8月2階建てにて建設、その後海軍の「海の誉」の製造にともない増設しまし
た。この建物は昭和59年3月31日村岡総本舗羊羹資料館となり、平成9年2
月には国の有形登録文化財となりました。平成17年には隣の本店(昭和36年
3月竣工)と併せて、「22世紀に残す佐賀県遺産」に指定されました。
 戦争のない時代となりましたが、村岡総本舗には村岡総本舗羊羹資料館をはじ
め戦争のモニュメントや資料が残されています。
 これらのモニュメントや資料を大切なものとして、今後は平和の大切さ、あり
がたさを伝えていくことを希望しています。
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★「肥前の菓子 シュガーロード長崎街道を行く」のご案内

 弊店社長・村岡安廣の著作「肥前の菓子」が佐賀新聞より発売されております。
長崎街道は菓子の技術が伝わった道として、「シュガーロード」とも呼ばれてい
ます。著者は研究のため、年月をかけて佐賀、日本はもちろん、ポルトガル、ス
ペイン、韓国、中国、タイなど多くの国々を訪れています。ぜひご一読下さい。

 価格1,000円(税込)

佐賀県内の書店、村岡総本舗直売店で販売しております。
メールでのご注文も受け付けております。お名前、ご住所、お電話番号、冊数を
ご記入の上、下記までご連絡下さい。
(送料1冊210円、冊数により違ってきます。)

info@muraoka-sohonpo.co.jp
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★夏休み企画「自由研究で羊羹を知ろう。」のご案内

参加料 無料
場所   村岡総本舗羊羹資料館(小城市小城町861)
日時   8月1日(日)、8日(日)、15日(日)、22日(日)、29日(日)
     午前10時30分より
申込方法 メール(info@muraoka-sohonpo.co.jp)かFAX(0952-32-1297)にてお名前、
     希望日時、人数を記入の上、「夏休み企画羊羹について知ろう参加
     希望」として送信下さい。電話(0952-37-3173)でも承ります。

「なぜ佐賀県は羊羹の消費額が日本一なの?」
「羊羹は何からできるの?」 
「小城羊羹はお店が多いけど、いくつあるの?」
などの疑問にお答えします。
最後は羊羹とまっ茶を実際に味わって頂きます。

※アンケートにお答え頂くと、小型小城羊羹をプレゼント 
※事前にご希望日の前日の17時迄にお申し込み下さい。
※その他の日にち、時間帯でも可能な場合がございます。お問い合わせ下さい。
※大人の方の参加も歓迎です。
※駐車場は須賀神社駐車場もご利用頂けます。
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★「お客様の広場」

 今回もホームページ上よりお買い上げいただいたお客様と、店頭でアンケート
に答えていただいたお客様のご意見を掲載いたします。     
                  
ありがたいご意見を数多くいただき、本当に感謝いたしております。
ご協力ありがとうございました。

「御社の品揃えは豊富でどれも美味しく子供から大人まで楽しめる物ばかりだと
 感じております。これからも頑張って下さい。」
 (佐賀市・女性)

「上品な味わいはやはり村岡総本舗が一番です。昔から佐賀のお土産はこれを
 買います。」
 (大牟田市・女性)
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★今月の菓子

●「岩蔵」(いわくら)(季節の棹物)
 もち米を用いた道明寺粉に小豆を配しました。穀物の宝庫である小城の岩蔵谷
に因んで創製しております。

   ・定価1365円 (通信販売可) ・賞味期限 10日間
・販売期間 8月
(http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/category/008_iwakura.html)

●「茶神物語・夏」
   夏の暑い中で飲む熱いお茶や冷たい麦茶に合う、ひんやりとしておいしい
「祇園川」と「水ようかん」の組み合わせをご用意致しました。
「茶神物語」(背振の翁物語)とは、「雨月物語」で知られる上田秋成が書い
た佐賀県背振山を舞台とした幻想的的なお話です。
 
これらの詰め合わせに限り、茶神物語(梅)2627円では1個サービスの9個詰、
茶神物語(松)4758円では2個サービスの16個詰とさせていただいきます。
そのかわり水ようかんを全部小倉にするなどの詰め替えのサービスはお受け
できませんのであらかじめご了承下さい。
・定価 2627円、4758円(通信販売可)
・賞味期限「祇園川」は45~150日間、水ようかんは90日間
・販売期間 5月~8月
(http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/product/chashin.html)
・「水羊羹」のみのお買い求めはこちらからどうぞ
 (http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/product/mizuyokan.html)
・「祇園川」のみのお買い求めはこちらからどうぞ
 (http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/product/kohakukan_giongawa.html)

●「水まんじゅう」(季節の朝生)
 ひんやりとしてとろっととろけるこの時期にぴったりのお菓子です.
冷やしてお召し上がりください.
・定価504円 (六個入り)(通信販売不可)
・賞味期限 3日間
・販売期間 5~8月

●「花桔梗」(上生菓子)
 秋の七草の一つである桔梗は早い所では初夏の頃から咲き始めます。清楚で
気品がある花として人々に好まれています。白餡を紫に染めて包み桔梗の花の
形を表現しました。
・定価231円 (通信販売不可)
・賞味期限 当日限り
・販売期間 8月

 商品のご注文、お問い合わせは下記の方までお願いいたします。
 また、これらの商品がない店舗も一部ございますのでご了承ください。

ホームページ http://www.muraoka-sohonpo.co.jp
  mail info@muraoka-sohonpo.co.jp
フリーダイアル 0120-35-8057(午前8時~午後8時)
FAX  0952-37-3191
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★ 最近取り上げていただいたテレビ、雑誌等

・日刊工業新聞六月三十日付『九州 食べ・モノづくり』シリーズに村岡総本舗の
 羊羹づくりについての村岡安廣社長の話が掲載されました。

・NHK佐賀放送局番組「NEWSファイル佐賀」七月十三日放送の『ガンコ堂の
 甘味日和』コーナーで祇園川・金魚羹が放送され、村岡由隆企画室長と永野光教
 工場長が説明、紹介をしました。

・7月16日放送STSサガテレビ番組「スーパーニュース」で村岡総本舗が紹介
 されました。村岡安廣社長のシュガーロードについて話や、羊羹の製造工程、小
 城中央でのお客様へのインタビューが放送されました。
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★直営店での催し物の御案内
 
8月27日(金)唐津店感謝祭(午前9時~午後7時30分)
・小倉の餡に栗が入った「栗羊羹」ご試食と抹茶の無料サービス
・店内商品1,050円以上お買い上げのお客様に小型小城羊羹(二本入り)を進呈
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★ 各地催し物の御案内

「特製切り羊羹」、「とら焼き宗歓」、「丸ぼうろ」、「極上羊羹 心・愛・和」
をお持ちする予定です。

・8月 4日~8月 9日 丸広百貨店  (TEL 048-224-1111)
・8月11日~8月16日 松戸伊勢丹  (TEL 047-364-1111)
・8月18日~8月23日 新宿伊勢丹  (TEL 03-3352-1111)
・8月18日~8月24日 小倉井筒屋  (TEL 093-522-3111)
・8月19日~8月30日 藤崎仙台店  (TEL 022-261-5111)
・8月26日~9月 1日 近鉄松下百貨店(TEL 0834-21-5000)
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★とらやき宗歓アンケート7月の当選者

直営店や東京、大阪での催し物でお買い上げいただいたお客様に差し上げている
アンケートはがきの当選結果です。
「とらやき宗歓」(1113円相当分)を10名様にプレゼントさせていただきます。
おめでとうございます。

坂口千代子様(春日市) 舟越千香子様(北九州市)
松本芳子様 (大村市) 後藤幸様  (粕屋郡)
本島惠子様 (多久市) 青木多賀子様(佐賀市)
藤 亜樹子様(福岡市) 槇 百代様 (佐賀市)
森永昭子様 (佐賀市) 井芹伸子様 (大牟田市)
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★ お願い

おかげさまで「村岡総本舗便り」は登録者数が約2000名となりました。
また、店舗でお渡ししている「ダイジェスト版」のほうも7月は約11900名の方に
お渡しができ、本当にありがたく存じます。一人でも多くの方に和菓子のすばら
しさを知っていただければと思っておりますので、和菓子にご興味がある方には
ぜひ下記のアドレスをお知らせください。

すぐにご登録いただけます。
 http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/mailmagazine.html
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★福岡空港をご利用の皆様へ

博多大丸エアポートショップで「特製羊羹(1本 1260円)」(価格税込みです)が
お買い求めになれます。
第一ターミナル、第二ターミナル2階の岩田屋で「小城羊羹(2本入1575円・3本入
2310円)・小型小城羊羹(5本入672円・8本入1050円・12本入1575円)」(税込み
価格)がお買い求めになれます。

販売店は下記を御参照ください

博多大丸エアポートショップ
(http://fukuoka.e-machi.ne.jp/109389/)

福岡空港第2ターミナル
(http://shop.fuk-ab.co.jp/store/shop/details/shop_detail59.html)
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◆村岡総本舗だより◆

提供・発行:(株)村岡総本舗 http://www.muraoka-sohonpo.co.jp
本店・羊羹資料館 佐賀県小城市小城町861 
     

     TEL 0952-37-3173(代)
     0120-35-8057
     FAX 0952-37-3191

※本誌に関する御意見・御感想・などのお問い合わせ先
     info@muraoka-sohonpo.co.jp
※当メールマガジンに掲載された記事を使用される場合は、メールにて一言お
 申し付けください。
※本誌のご解約は、「メールマガジン不要」と書いてinfo@muraoka-sohonpo.co.jpまで
 お送り頂くか、ホームページ(http://www.muraoka-sohonpo.co.jp)にて解約
して頂きますようお願い致します。

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