創業明治32年 (1899年) 小城羊羹初祖 村岡総本舗

村岡総本舗だより6月号237号

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◆村岡総本舗だより(パソコンEメール版)◆
         令和3年 6月号 No.237
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6月19日日本遺産認定の「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」が1周年を
迎えます。

日本の宝となった北部九州の砂糖文化はこの一年注目が集まり、様々に紹介されました。

小城市においてはコロナ禍にあっても伝統の灯を消すまいと令和2年11月22日「日本
一‼ようかん祭り」が開催されました。コロナの影響でそれまでの会場であった「ゆめぷら
っと小城」の従来と同じ開催が不可能となり、「羊羹店めぐり」の形式が採用されました。
参加者は大幅に減少したものの初の「羊羹店めぐり」は関係者にとって念願のイベントであり、
小城の街なかの賑いは想定以上となり、令和3年3月21日のJRウォーキング、同5月8
日のシュガーロードカレンダー写真展と共催の羊羹ストリートツアー・羊羹作り体験につな
がったのです。

「シュガーロード長崎街道をゆく」写真展は小城市まちなか市民交流プラザ「ゆめぷらっと
小城」1階ギャラリーで5月6日から12日の7日間開催されました。平成30年までの13
年間、「シュガーロード」をタイトルとして制作された村岡総本舗オリジナルカレンダーは写
真家藤田満氏の熱意の大きさも加わり、全国各地の砂糖文化のモノクロ映像が近世から近代
へかけての歴史と伝統を伝えています。
6月19日日本遺産認定1周年を記念し、JR牛津駅ギャラリーにおいてもこの写真展が
予定されており、シュガーロード長崎街道の25の宿場のひとつであった牛津にスポットが
当ります。

ここであらためて「シュガーロード」が日本遺産となった要因をたしかめてみましょう。
砂糖文化すなわち甘味食が盛んな地域として京都や昔の江戸の伝統が残る東京などがあげら
れます。それでも長崎街道を中心とした北部九州地域の菓子を中心とした甘味食が日本遺産
となったのは「うす味」の和の食文化が息づいているためと推察されます。

2017年パリにおけるYOKAN COLLECTION(羊羹コレクション)の反応の中にフランス人
にとって「ようかんは味が薄い」がありました。羊羹のふるさと小城でつくられる伝統製法
の羊羹は煉りが浅くみずみずしいことから、さらに「うす味」であるといわれています。
佐賀で作られる伝統製法の丸ぼうろの多くは糖度が70度以上とされ、羊羹の糖度とほぼ同
程度以上といわれています。甘味度と糖度は異なるため、このような「うす味」は意外なこ
ととされてきました。

シュガーロードを代表する伝統菓子「伝統製法の小城羊羹」「伝統製法の丸ぼうろ」は現代
製法菓子と共存しながら、独特のあじわいを保っており、その違いは「うす味」にあるとさ
れています。

日本各地で失われつつある伝統菓子の「うす味」は日本酒の微妙なあじわいと共通すると
いわれます。米を原料とする日本酒と、小豆と砂糖を主原料とする羊羹は趣きは異なるもの
の、米と小豆の控え目なあじわいを長い年月のうちに伝統食として生かしてきました。
苦味のある小豆に砂糖を加えてバランスをとってきた羊羹をはじめとした和菓子の伝統は、
砂糖が普及してから数百年にわたり脈々と続いてきました。
世界で高く評価される日本人の鋭い感性は、この「うす味」を分別する能力とつながって
いるといわれます。
伝統製法の羊羹づくりが盛んな小城でも、現代製法のアルミケースの羊羹は数多く製造さ
れており、これらを食べ分ける鋭い感性のお客様の存在が日本遺産の要因のひとつとされて
います。

さらなる日本遺産認定のシュガーロードの要因はアーカイブの存在です。耐久消費財であ
る陶磁器などと異なり、食品は記録が少ないとされています。菓子の世界においては古文書
が少なく、さらに活字化した記録が少ないため、昔話で終わるテーマが目立っています。
今回の認定において牛津宿では野田家日記(江戸期の象や南蛮人の記録)、小城羊羹では卓
子式(1784年田中信平著 日本最古の長崎における煉羊羹の記録)、村岡総本舗本店、
村岡総本舗羊羹資料館(伝統製法羊羹道具、村岡安吉伝をはじめとした羊羹の記録書)の
諸資料が構成文化財の貴重な記録として大きな存在となりました。
小城市にはさらに多くの構成文化財候補が存在し、全国でも類例の少ない貴重な資料や
史跡が残されています。
これらの文化の厚みが日本遺産認定につながったとされています。

小城羊羹をはじめとしたシュガーロード日本遺産認定から1年。村岡総本舗では6月19
日の1周年に、村岡総本舗本店、村岡総本舗小城中央店にて新商品アーモンド羊羹の発売を
はじめとして数多くの羊羹、和菓子を販売いたします。小城を中心としたシュガーロードの
歴史と伝統を改めて体験いただく機会としてご案内申し上げます。

・下記のリンクよりシュガーロードカレンダー写真展の解説がyou tube動画で見れます。
「2021年5月 ゆめぷらイベント情報」(33秒付近から7分44秒あたりまで)
 https://www.youtube.com/watch?v=IIGuC37S87U

・村岡由隆副社長の「シュガーロード・長崎街道の話」もyou tube動画で見れます。

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☆村岡総本舗の水羊羹

弊店の水羊羹は「寒天だけでなく葛も使用している」ことから、「煉りはちょうどよく、
くちどけも良い」水羊羹です。種類も6種類が楽しめ、小豆餡のものは「本煉」、「小倉」、
白餡系統は「紅煉(べにねり)」、「かぼちゃ」に、有機栽培の皮まで食べられる神バナナ
を使用した「バナナ」、あとは「青えんどう」がございます。
商売柄いろいろな水羊羹を食べてまいりましたが、「煉りがちょうどよく、くちどけも
良い」水羊羹は難しく、創業より122年の先人達の工夫のお陰で、おいしいものが出来て
いると感謝しております。
冬は種類を絞って製造しておりますので、全種類が楽しめる夏にお楽しみいただければ
幸いです。

水羊羹ご紹介ページ

その他羊羹、棹物


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◆村岡総本舗だより◆
提供・発行:(株)村岡総本舗 http://www.muraoka-sohonpo.co.jp
   本店・羊羹資料館 佐賀県小城市小城町861
        TEL 0952-72-2131(代)
営業本部    TEL 0952-37-3173(代)
      FAX 0952-37-3191
※本誌に関する御意見・御感想・お問い合わせなど
         info@muraoka-sohonpo.co.jp

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